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ゼミの動向―学生たちの活動が離陸

今年度中に2冊の本の出版を予定している。やっと1冊分を書き終えたところで、学生たちの今学期の活動も佳境に入ってきた。

大学院のゼミは、修士論文の中間報告会が済んで、5人の執筆が本格化している。4年生の卒論ゼミも同様で、10人いるゼミ生たちがいまそれぞれに奮闘中だ。

学部の3年生のゼミ(教育学演習4)は、5週にわたる「ファシリテーション・トレーニング」のプログラムに入った。

各グループが、「小学校の総合の時間」「高校のHR活動」など、それぞれに設定した条件にしたがってワークショップを運営する実践的トレーニングである。(下の写真は、先日あった3年ゼミの懇親会)

これから年末に向けて、時間との競争が続くことになる。

新年度の卒論ゼミが始動

今日、2019年度の卒論ゼミの顔合わせがあった(1人欠席)。新年度のゼミの特徴は、メンバーの半分にあたる5人が、1年生の基礎論から始まって、3年、4年とずっと私のゼミ生できたことだ。

従って、最初から和気あいあいの雰囲気である。山田みずほさんに幹事になってもらったのだが、こちらから幹事を指名すること自体が初めてのことである。

もう一つの特徴は、メンバーの半分が、アクティブ・ラーニング関連のテーマで論文を書こうとしていることだ。今年もアクティブ・ラーニングで書いた人が何人かいたのだが、それにしてもこれだけ様々な角度から同一テーマで卒論に挑戦するというのも初めてである。

私自身のいまの問題関心とも一致している。春からグループワークを通じて、お互いに刺激しあうことになるが、そこから一体どんな論文が生まれるてくるのか、いまから楽しみである。

年内の授業、最終日

複数の出版企画が同時並行で動いていて、慌ただしい師走になっている。書きたいことはあるのだが、なにしろブログを書く時間がとれずにいた。

年内最後の授業日は「クリスマス・イブ+祝日」。これはちょっと記憶にない。さすがに授業をする人が少ないらしく、キャンパスは閑散としている。

3年生のゼミでは、この時期に振り返りのエッセーを書いてもらっている。さまざまな身体表現技法をワークショップで経験してきたが、その経験を通して、自分や周囲がどう変容しているのか評価をするもので、いわば1年間の集大成の作業である。このエッセーを読むのがいつも楽しい。

今年は、1年生の基礎論以来のメンバーもたくさんゼミ生にいる。勝手知ったる仲というのだろうか、4月から和気あいあいの雰囲気でここまで過ごしてきて、最後まで楽しい雰囲気のまま授業を終えることができた。

卒論・修論ゼミの方も、年内最終の指導日。今年は、作業の進捗が早いようだ。写真に写っている5人は、今日きた卒論のメンバーだが、ほぼ規定枚数をクリアしている。

これからブラッシュアップの作業を続けることになるが、提出は1月の半ばだから、気持ちに余裕をもって新年を迎えられる。

静かな夕暮のキャンパスをでて、新宿駅を通ると、まさにクリスマス・イブの喧騒である。このコントラストもまた面白かった。

 

修士論文の中間報告会

修士論文、卒業論文の執筆が佳境に入っている。今年のメンバーは、修論ゼミが4人、卒論ゼミが10人の合計14人である。

昨日、修論の中間報告会があり、鈴木くんは校務で欠席だったが、近藤くん、李くん、楊さんの3人が報告した。

その後、院ゼミの1、2年生と下高井戸のカナピナで恒例の夕食会をしたのだが、写真をみると、3人とも一様にホッとした表情である。

中間報告会は、傍聴した1年生のメンバーにとっても、来年のイメージ作りの場として刺激的だったようだ。

院ゼミで東博へ

今年の大学院ゼミの新入生は、全員が中国からの留学生。そこで、例年夏にやっていた2泊3日の研修旅行を、都内散歩に切り替えることにした。

その第1弾が、東京国立博物館の見学だ。本館の常設展を、1階、2階にわけてじっくり見る。仏像彫刻、漆工、金工、刀剣、陶磁器、絵画・・・。

順番に見どころの手ほどきをしていくと、それだけでタップリ半日かかる。どの部屋の陳列品にも興味を示してくれるので、こちらもついつい話しすぎてしまうからだ。

昼食も館内のレストランでとったが、せっかくだから、上野の山をおり「みはし」で江戸の風情も味わってもらうことにした。

京都・奈良に留学生を案内したことは何度かあるが、考えてみると、東京案内というのは、今回が初めてだ。

次のゼミの時に、それぞれどれをお気に入りの作品に選んだのか、きいてみようと思っている。

これを機会に、彼らのものの見方が少しは広がるのか、あるいは変わらないのか、ちょっと楽しみではある。

大学院の歓送会

昨日は大学院の歓送会だった。私のゼミでは、麻生賢太郎くんが修論を提出した。タイトルは「パラグアイ共和国における教育問題の現状と課題に関する研究」である。

パラグアイで、青年海外協力隊の指導員として2年間バドミントンの指導に当たったことがテーマ設定のもとになっている。現地社会の経済格差、教育格差の大きさに衝撃を受けたのである。

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帰国後、再度現地にわたり、ひと夏かけて私立ニホンガッコウや公立学校の関係者にインタビューを重ねて修論を書きあげた。

先行研究が少なくて苦労したが、その分、一次資料を駆使した貴重なドキュメントになっている。これからパラグアイひいては南米の教育について知りたい人には、格好の入門書になることだろう。

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ヨネックスに勤めることになった麻生君は、世界を駆けまわってバドミントンの普及につとめる国際派ビジネスマンになるのかなあ、と思っている。

鈴木翔くんと、莫然さんは、修士課程の2年目から仕事が始まってしまった関係で、修論の提出が来年度になった。

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ということは、いま1年生の近藤敦くんたちと併せて、来年度5本の修論が提出されることになる。

卒業論文も10本出る予定だから、4月からの論文指導が、いつの年にも増して忙しくなりそうである。

1年生のゼミ

DSC00001このブログに、1年生のクラスが登場するのは、おそらく初めてだろう。

ここにアップした写真は、新年最初の授業で、1万2千字の課題論文を提出した直後のものだ。冬休みを挟んで頑張っただけあり、さすがにみんな晴れ晴れした表情をしている。(指文字のWは、渡部ゼミということらしい)

今年のゼミは、前期のティーチング・アシスタントだった近藤敦くん(M1)が、後期もボランティアでクラスに参加してくれた。学生たちに「後期もクラスに来てね」と声をかけられて、意気に感じてしまったのだ。

このエピソードが象徴しているように、今年は例年にもまして和やかな雰囲気のゼミになった。この写真を撮ってくれたのも近藤くんである。

札幌・小樽研修旅行

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大学院「教育内容論」ゼミの研修旅行は、北海道開拓史がテーマだった。このテーマは、2014年以来である。

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時あたかも「札幌国際芸術祭2017」の時期とあって、札幌駅の雰囲気もいつもと違っている。

今回も初日に、札幌農学校の演武場だったという時計台を訪ねたのを皮切りに、旧北海道庁の文書館で、屯田兵関係の資料を見せてもらった。

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2日目は小樽。北前船関係では、旧佐藤家の鰊御殿(積丹の泊村から移設)、旧青山家別邸(青山家の鰊御殿は札幌にある「開拓の村」に移築)をみた。


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さらに幌内炭鉱から小樽港に石炭を移送するのに活躍した鉄道遺産を訪問。(ここにある旧手宮駅の扇型車庫、転車台などは重文)

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船舶輸送の関係では、日露戦争後に樺太分割の会議の開かれた旧日本郵船株式会社小樽支店の建物も案内してもらった。(これも重文)

 


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3日目には、改装なった北海道大学総合博物館も訪ねたから、実に盛りだくさんのプログラムである。

今年は、色んな事情で2年生が参加できなかったため、1年生だけの旅になった。日本人は幹事の近藤くんのみ、あとは李くん、楊さん、欧さん、秦さんといずれも中国からの留学生という異色のチームだった。
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改めて写真を見返してみると、5人のポーズが日を追ってリラックスしていくのがわかる。お互いの関係がどんどん近くなったことを象徴しているようだ。

2度目の餃子パーティー

先週の16日が、卒業論文・修士論文の提出日、なんとその当日にゼミの餃子パーティーがあった。会場は大学のカフェテリアである。

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〆切当日にこうした催しをやるのは初めてだ。今回も卒論幹事の金梅さんが、準備を一手に引き受けてくれた。

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事前に皮や具の下ごしらえがちゃんとしてあるだけでなく、当日も、提出する卒論と一緒に、コンロ、鍋、作業道具、調味料のはてまで、すべて金さんが家から持参してくれたのだという。

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たいがい卒論・修論を提出するだけでも青息吐息のはずなのに、2つの仕事を何事もなかったようにこなしてしまう。なんとも凄い人である。

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さすがに2回目ともなると、われわれの作業スピードも格段にアップする。中国の餃子事情を聞いたりして、ワイワイやっているうちに、30分ほどで150個の餃子が完成してしまった。

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皮から手作りだから、食感といい味といい言い申し分なし。すっかり堪能してから、あらためて飲み屋に移動、お酒とおしゃべりもゆっくり楽しんだ。

こんなこともできるのかと目からウロコの楽しい一日だった。

修論、卒論の執筆が佳境に

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修士論文と卒業論文の執筆が、いよいよ佳境に入ってきた。先週は、修士論文の中間報告会があり、張さんが「「素質教育」の推進における演劇教育の役割に関する研究―石家荘の談南路小学校を例として」、小宅くんが「ドラマケーションが生徒に与える影響について―足立区に着目して」と題して発表した。

どちらも学校のフィールドワークを基礎にした報告で、教育現場の実態に即して論理を組み立てているところが共通している。材料が出そろってこれからようやくゴールが見えはじめるところ、このあとの詰めの作業が、仕上がりを左右することになる。

この日は、木村くんも応援に駆けつけ、にぎやかな夕食会になった。