妻有アート・トリエンナーレ2018

今夏は、金足農業が甲子園で大活躍した。テレビのインタビューなどにも物おじせず、実にハキハキとこたえている。キラキラネームの球児たちを通して秋田を再発見する、そんな不思議な体験だった。

先週のことだが、現代アートが好きなワイフにうながされて、「妻有アート・トリエンナーレ2018」にいってみた。

(以下の写真は、十日町の旧真田小学校)

東京23区よりも広い地域にアート作品が散らばっていて、実に面白かった。

あちこち訪ね歩くうちに、訪問者がいやおうなく地域の暮らしに思いをはせる仕掛けになっている。

新潟県南魚沼郡といえばやはり鈴木牧之の『北越雪譜』のイメージが強い。今回は妻有の6つの地区のうち十日町、津南、松之山の3つをみて歩いた。

はじめて訪れる場所で予備知識がないぶん、新発見も多い。

とりわけ廃校を活用した「絵本と木の実の美術館」(十日町の旧真田小学校)で長い時間を過ごした。

田島征三さんの作品世界が、校舎の壁を突き抜けて野外にまでひろがっている。

アーサー・ビナードさんとの「まむし」の合作もウィットに富んで秀逸である。

今回は、爽やかな風が吹く季節の訪問である。ただ、コンクリートで1階分かさ上げした3階建ての家々、深い河岸段丘とそれを囲む山々の景色をみながら、数々のトンネルを車で走り抜けるうち、冬場の暮らしの厳しさも自然に感得させられた。

(下の写真は、清津峡渓谷トンネル)

所沢に戻ってみたら、意外に車を走らせている。2日間の走行距離が480キロになっていた。

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