一昨日のあかり座公演「学びの魅力とパワー!! ~教師・学習者のためのアクティブ・ラーニング入門セミナー~」(会場:クレオ大阪中央)は、日本学校演劇教育会関西支部との共催だった。この共催というスタイルは、昨年夏の那覇公演(沖縄歴史教育研究会)と同じだ。
東京でやる獲得研セミナーに、毎年参加している大阪の南村武先生が、今回の公演の発案者にして推進役である。吉田美彦先生(関西支部事務局長)、松井きょう子先生(京都産業大学)を中心に、とてもスムーズな運営だった。
とくに目立ったのは、獲得研の企画に初めて参加したという人の割合が高かったことだ。参加者の数が多いだけでなく、地域的にも仙台、東京、島根、岡山、広島などからの参加があり、このテーマへの関心の広がりがうかがえた。
今回は、関西側の発案で、小中教員向け、高大教員向けの各々90分のワークショップを並行して行うことにした。これは新機軸である。
前者の担当は、桐朋小学校の宮崎充治先生。絵本『風きるつばさ』(木村祐一・文、黒田征太郎・絵)のアネハズルの気持ちと行動を、フリーズ・フレームとホットシーティングの技法を使って味わっていく。
後者の担当は、立命館大学の武田富美子先生。生物の分類について学ぶプロジェクト「私はミミズ」(開発者:北海道大谷室蘭高校・藤田真理子先生)を、「なりきりプレゼン」の技法をつかって参加者に経験してもらう。
大阪公演のたびに感じるのは、関西圏の参加者の表現力が高いということで、相当なハードルを設定してもサラッとこなしてしまう。さらに、宮崎さんと武田さんがもともとこちらの出身とあって、関西弁を使ったファシリテーションが板についている。
私の基調講演「アクティブ・ラーニングと獲得型授業」の方は60分の予定を5分オーバー、例によって宮崎さんから“しゃべりすぎでしょ”とおこられた。面目ない。
本格的な振り返りはこれからだが、いまの時点ではっきりいえるのは、今回の取り組みを通じて両団体のネットワークが確実に広がったということである。