岡山版プレゼンフェスタ

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10月21日に、岡山版のプレゼンフェスタがあった。県下の商業高校9校から、津山商業高校にあつまった生徒40名が、即席で混成チームをつくり、ほんの数時間の準備時間の後で、半即興の演劇的プレゼンテーションに挑戦するプログラム。正式名称は「マーケティング分野生徒対象研修会」である。(下の写真は、徳守神社)

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東京でやっている高校生プレゼンフェスタとの違いは、①分散して津山市内にでかけ、町のなかで実際にリサーチワークを行うこと、②津山市内の「ツアー・プラン」をアピールする発表だが、形式をポスター発表と限定し、それにスキットなど様々な演劇的技法を組み合わせる方法をとること、③1泊2日の宿泊研修の形になっていること、の3点である。2日目には、各校対抗のプレゼン・コンテストがある。1日半にしては、相当に盛りだくさんのプログラムといえる。

本番の様子について、委員長の槇野滋子先生(津山商業高校校長)が以下のようにコメントしている。「開会直後に起こった地震…鳥取を震源地にした地震で、津山も震度4。会場にいた全員が机の下に潜って、激しい揺れがおさまるのを待ちました。一時は、研修会の中止も考えました。」

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だが、「地震という不測の事態さえも、2日間のドラマのエピソードに感じられるような、見知らぬ他人同士の生徒達が瞬く間にすばらしいプロジェクトチームとなっていく様、前日の学びを糧に時間と闘いながらブラッシュアップした各校のツアープランの「魂」のこもった出来…今思い起こしても胸が熱くなりそうな出来事の連続でした。」

槇野先生が“奇跡”と呼ぶ展開はどうして起こったのか。理由は色々に考えられるが、なんといっても、1年もの周到な準備を重ねて、初めての企画に意欲的に取り組んだ、運営委員の先生たちの努力に負うところが大きいだろう。

もう一つは、会場となった津山市の地の利にあるように思う。松平10万石の城下町・津山は、文化的・歴史的な資源が豊かだというだけでなく、町の大きさも高校生のフィールドワークに向いている。(下は2日目、帰っていく参加生徒のバスを見送る委員の先生たち)

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津山は、もともと蘭学の盛んな土地柄で、内科学を中心に明治期日本の医学界をリードする人材をたくさん輩出しているということも、今回初めて知った。(「珈琲」の漢字の発祥は津山、一つ上の写真は蘭学者・宇田川榕庵の「珈琲罐」を復元したもの)

来年も更にブラッシュアップした研修会を企画していると聞いた。さてどんな展開になるのか、いまから大いに楽しみである。

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