昨年度に続きオンラインでの開催となりました。今年度のテーマは「アクティビティと授業デザイン」でした。2021年8月6日(金)と8日(日)の2日間に渡り、次の3つのワークショップを開催しました。参加者には宮崎充治代表代行(弘前大学)の基調提案の動画を事前に視聴し、セミナーのねらいや3つのワーキングの位置づけを確認していただきました。
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- 「ことばの教育とドラマ技法」
- 8月6日(金)19:00-21:30実施。参加者は6つのグループに分かれ、異なるアクティビティを体験しましたこれは、ファシリテーターチーム11名の様々な日本語教育実践から生まれたアクティビティです。ワークショップの最初の、全体のウォーミングアップでは、「世界の街角で」というアクティビティ(発案:ベルリンの植原 久美子さん)を行い、世界中に散らばる参加者の特性を生かして、さまざまな言語の挨拶を体験しました。その後、グループに分かれてから、自己紹介のアクティビティ「初めての寄り合い」(発案:ローマの時本美穂さん)をしました。これは、縁あって同じ土地に入植した開拓民の初めての会合という設定で、これにより全ての参加者が、ドラマの世界に誘われました。
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- 「ホットシーティングを使いこなす」
8月8日(日)12:30-15:00実施。ファシリテーターは林 久博(成蹊小学校)。「ホットシーティング」とは「学習のテキストやトピックの中の登場人物になった学習者がその役になりきって、他の学習者の質問に答える」というドラマ技法です。質問に即興的に答える側の学びが注目されがちですが、実は質問する側が「良い問い」を立てることが学びを深めるのです。テキストのどんな場面を切り取ったら効果的なのでしょうか。また、授業の「導入・展開・まとめ・発展」のどの段階でも運用できるものなのでしょうか。参加者は「泣いた赤おに」のテキストを使ってホットシーティングを体験し、その運用のポイントについて一緒に考え学び合いました。資料はこちらからご覧いただけます。
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- 「リサーチワークからフォトメッセージへ」
- 8月8日(日)15:30-17:30実施。ファシリテーターは早川 則男(中村高等学校)。まずは「コロナを超えて取りもどしたいこと」のテーマで事前に参加者から写真やイラストを提出してもらいました。3つのグループに分かれて各自がその写真・イラストに込めた想いを語りました。次に、話し合いを通じてそれらの写真などをストーリー仕立てに並べていきました。行きつ戻りつする中でお互いの理解を深めつつ、グループとしてのメッセージが練り上がりました。資料はこちらからご覧いただけます。
最終日には18:30-19:30でアフタートークを実施しました。参加者からの質問を取り入れながら、宮崎充治(弘前大学)が授業デザインのポイントや獲得型教育を取り入れる前とその後の違いなどについて3名のファシリテーターにインタビューしました。