3月26日(木)に恒例の春のセミナーを開催しました。獲得研第3期の締めくくりとなる今回は「全身で味わうコミュニケーション&教育プレゼンテーション」をテーマに、61名の参加者を得てにぎやかに行われました。
セミナーは藤田真理子先生(北海道大谷室蘭高等学校)のウォーミングアップで幕を開けました。続く渡部淳代表(日本大学)の基調提案「表現活動のネットワーク形成にむけて」では、獲得研の活動が紹介され、ドラマケーション普及センターなどとのコラボレーションの意義が話題となりました。基調提案を受けて、ミニシンポジウム「私たちはどう学び、何を発信するか」が行われました。武田富美子先生(立命館大学)の司会のもと、獲得研からは宮崎充治先生(桐朋小学校)と両角桂子先生(埼玉県立所沢北高等学校)が、ドラマケーション普及センターからは三嶋浩二理事長と尾田量生センター長が登壇し、それぞれが担う役割などについて意見を交換しました。その後、ドラマケーション講師の松元どかん氏も加わり、3つの会場に分かれてドラマケーションのワークショップが行われました。次々と繰り出される「ジャンケン列車」などのアクティブ・メニューにはじめて出会ったばかりの参加者たちの距離がぐっと近づきました。午後の獲得研によるワークショップのグループ分けを発表して午前の部は終わりました。
午後は獲得研によるワークショップ「オトナのプレゼンフェスタ」が行われました。Aチームのファシリテーターは和田俊彦先生(跡見学園中学校高等学校)、杉山ますよ(早稲田大学)、藤牧朗先生(目黒学院中学校高等学校)、Bチームのファシリテーターは早川則男先生(中村中学校高等学校)、三隅友子先生(徳島大学)、宮崎充治先生(桐朋小学校)、Cチームのファシリテーターは林久博先生(成蹊小学校)、両角桂子先生(埼玉県立所沢北高等学校)でした。当日与えられた「今、社会の何が問題か?〜その傾向と対策」というテーマに沿って、5名程度の小グループに分かれて5分のニュースショー形式の発表にまとめるのが課題でした。持ち時間はわずか1時間30分。簡単なガイダンスの後、自己紹介とテーマについて各自が知っていることを尋ね合いました。付箋を使ったり、マインドマップを用いたり、各グループさまざまな取り組み方がありました。「ヘイトスピーチ」、「風評被害」、「コミュニケーション能力の不足」、「TPP・農家の後継問題」、「原発」などの切り口が決まると、早速に伝えたいメッセージやその伝え方について議論が始まりました。席を立って動きながら考えるグループ、じっくりと話し合いに時間をかけるグループなど、それぞれのアプローチで会場は活気に包まれました。A〜Cのグループ内で順番に発表した後はふり返りの時間でした。個人で、小グループ内で、A〜Cのグループ内で、最終的には参加者全員が一堂に会してふり返りを行うことで、楽しいひと時に秘められた教育的意義を考えることができるとの期待からです。
最後は希望者を対象とした懇親会で、藤田真理子先生(北海道室蘭大谷高等学校)と田ヶ谷省三先生(立川市)の名司会により参加者の相互交流の場となりました。「春のセミナーのような機会をもっと増やして欲しい」とのコメントも寄せらせ、獲得研のメンバーにとっても実りの多い1日となりました。