台風13号の接近で開催が少し危ぶまれた時もあったが、今年もほぼ100人規模のセミナーが実現した。

本格的なふり返りの作業はこれからだが、私の印象としては、朝一番の「全体会」と最後のプログラムである「終わりのつどい」の充実ぶりが、今回の成功を象徴していたように思う。

初発に国際会議場であった「全体会」。藤光由子氏(パリ日本文化会館・日本語教育アドバイザー)の報告「第2回全仏高校生日本語プレゼンテーション発表会」は、構成といい資料の豊富さといい語り口といい、じつに見事なものだった。
(下の写真はウォーミングアップ担当の両角桂子氏)

最近こんなに内容の濃い事例発表に出会った記憶がない。その理由は、おそらく藤光先生が獲得型教育のエッセンスを完全に自分のものにしたうえで、その理論を創造的に応用していることからきている。
(下の写真が藤光氏の報告風景)

藤光報告だけでも聞きたい、といって参加された日大大学院の保坂敏子教授やNHKディレクターの草谷緑さんが、大満足で帰られたことにそれが良く示されている。

例年通り、今回も8本のワークショップ(午前4本・午後4本)があったが、ほとんどのセッションで、新しいテーマにチャレンジしたせいだろう、参加者の方々の様子も、その挑戦に呼応するかのように生き生きとしてみえた。
(下の写真はワークショップ中の1コマ)

「終わりのつどい」の方も盛況で、学事出版編集部の戸田幸子さんをして、こんなにたくさんの人が、こんなになごやかな雰囲気を醸しだしている会にでたことがない、と言わしめるものだった
(下の写真は、吉田・武田チームのワークショップ)

「終わりのつどい」でみせる宮崎充治氏(弘前大学)の伸びやかな司会ぶりも、もはやテッパンの域である。

これから各ワークショップのふり返りやアンケートの分析がまとまり、8月中に開かれる運営委員会、9月定例会での検討をへて、今回のセミナーの全体像がようやく見えてくることになる。

ただ、嬉しいことに、現時点でも、国内・国外から参加した方々の満足度がとても高かったという手ごたえがある。
(下の写真は、ヨーロッパ各国と台湾から参加された先生たち)
さすがに13回目ともなると、初海茂事務局長の調整のもとで、プログラムの進行も流れるようにスムーズだった。
このことから、セミナーを運営する獲得研側のチームワークも、いよいよ成熟の域に達してきたことが分かる。