月別アーカイブ: 1月 2020

岩波新書が刊行に

今月の21日に刊行される岩波新書『アクティブ・ラーニングとは何か』の見本本が届いた。軽快で明るい印象の帯がついている。

岩波ジュニア新書『国際感覚ってなんだろう』(1995年)のときと同様、編集担当の清宮美稚子さんの適切なサポートがあったおかげで、完成にいたるまで、二人三脚の充実したプロセスを味わうことができた。

今回の場合、本のいわば骨格ともいうべきアイデアは、1997年からの20年の間に、雑誌『世界』に断続的に寄稿した4本の論考の中で発表してきたものである。それが本書の特徴となっている。

『国際感覚ってなんだろう』は、幸いなことに版を重ね、発刊から四半世紀たったいまでも、大きな本屋さんの棚に並んでいる。

では今回の新書は、一体どんな読者の手に届くことになるのだろうか。発売の日を楽しみに待ちたいと思っている。

獲得研の第14回新春合宿

今回の合宿も、きわめて活気のある2日間だった。

恒例の「オトナのプレゼンフェスタ」のテーマは、“江戸の出版と情報”。会場は江戸東京博物館(両国)である。展示資料(6F)とライブラリー(7F)をフル活用してリサーチする。

合宿会場に移動してプレゼン作り。3つのチームの発表に共通していたのは、瓦版の機能に注目したこと。

ネットでつくられる現代の風評との相似性、明治に活躍することになる企業人の成長譚、異邦人から見た幕末の日本人像など、多彩な内容が的確に描きだされた。

実践報告は、「群馬あかり座公演その後」(小菅さん)と「ヨーロッパにおける日本語教育の新展開」(藤光さん、植原さん)の2本。

2本の報告を聴くと、獲得型教育普及の条件が、国内外で急速に整いつつあることが分かる。

2020年度はあかり座秋田公演、21年度はあかり座欧州公演が予定されている。

獲得研の研究活動が、いよいよ新しいフェーズに入りつつあることを実感できる合宿だった。