秋田で講演があったついでに、庭の秋色をいっとき楽しんだ。
土蔵の横にある豆柿は、毎年、初雪が降ると甘くなる。不思議なことに、甘くなった瞬間にムクドリの群れがくる。そしてほとんど一日で食べ尽くす。
モミジはあらかた落葉していたが、まだ何本か散り残っていて、透明感のある黄色を楽しむことができる。
南庭には、イチョウのはっぱが一面に散り敷いている。
松葉の上に散り敷いた黄葉をみると、いつも干菓子の吹き寄せを思い出す。
西庭に一本だけ紅葉したカエデが残っていて、それが庭の主役になっている。
もう少し時間があれば清々した気分をゆっくり味わえるのになあ、といつも思うのだが、こればかりは仕方がない。