日別アーカイブ: 2019/03/17

多文化主義の退潮

イアン・デービス先生(ヨーク大学)から、イギリスで多文化主義が語られなくなったという話があったが、Brexitをめぐる推移をみるにつけて、なるほどと実感できる。

スミス・スクエアにあるヨーロッパハウスを、藤光由子先生のアレンジで見学して、その感をさらに深くした。

階段ホールに、EUの歴代委員長の肖像が掲げられているこのビルは、ルーフトップバルコニーから、ビクトリアタワーやウェストミンスター寺院が間近に望める、まさにロンドンの中心地である。

しかも、ギャラリーと会議場を備えたこの建物は、もともと保守党の所有だったもので、サッチャ―政権が成立したときの記者会見は、まさにこの場所で行われたのだという。このあたり、ヨーロッパハウスに対するEU側の力の入れようが推し量られる。

案内してくれたポール・ケイさんは、ブリュッセルの本部から派遣され、英国に多言語主義を定着させるため、さまざまな企画展を開いたり、パンフレットを編集したりという役割を担ってきた方だが、3月中にこのオフィスをたたんで、ブリュッセルに帰ることになっているのだという。

Brexitは一時的に延期となっているが、さて8月の訪問のときにはどうなっているのか、目が離せない。 –