月別アーカイブ: 5月 2018

金沢庭園散歩

久しぶりに金沢を訪ねた。今回の目的は庭園の見学である。

(下は、片町武家屋敷群の一角にそびえる庭木)

爽やかな風に誘われて、強い日差しのなかを3日間歩き回った。

(下は、犀川の流れとツガの高木。井上靖の小説に登場するW坂を上り切ったところにある展望台から)

散策してまず気づいたのは、あたりを睥睨するように、ツガの高木が町のあちこちに立っていることだ。

(下は、7代目植治の設計になる辻家庭園のツガ)

もう一つ気づいたのは、成巽閣をはじめとして、キャラボクを効果的に使っている庭が多いことだ。

(下は、寺町にある辻家庭園の滝組、高さ5メートルの雄大なもの。富士山の溶岩を運んできて、コンクリートで固めたのだという)

その高木のことだが、歴史のある金沢城、兼六園の植栽に古木が多いのは当然だとしても、見学してまわったどこの庭にも、驚くほど太い樹木が1本か2本は必ず植わっている。

(下は、兼六園の根上松)

それで、どうも金沢辺りの施主は、古木・高木を好むようだという印象をもった。

(下は、金沢城に再現された櫓)

植栽のラインアップという面からみると、さすがに寒い地方の庭園とあって、キャラボク、ツガ、オンコ、ヒバなど秋田の庭と共通したアイテムが多い。

(下は、重文・三十間長屋の壁面。石組みの色彩の美しさが際立つ)

金沢の庭になんとなく親しみを感じるのはそのせいだろう。

最後に、兼六園の真弓坂の出口付近で、下の写真のキササゲを発見して、一層その感を深くした。

(これもかなりの老木で、中心部がほとんど枯れてしまっている)

羅旭さんと火鍋

羅旭さん(秋田県庁国際交流課)とひさしぶりにゆっくりおしゃべりを楽しんだ。

中国からの訪問団をあちこちガイドしたり、県の訪中団と一緒に里帰りしたりと、着実に仕事を進めてくれている。

写真の場所は、羅さんが北京時代に利用していた火鍋レストランの池袋店。日本に進出して大人気と聞いたが、なるほどと納得した。


煮汁が4種類楽しめるし、具材も羊、牛、豚、鶏の肉、魚とエビのつみれ、種々の野菜とじつにバリエーションが豊富、その上、つけだれの素材がざっと20種くらいある。

麺を延ばすパフォーマンスもテーブルの前で見せてくれる。

今年は、羅さんが中国の大学で教えていたころの学生・劉さんが、大学院に入学してきた。私にとっては、孫弟子ということになる。

そんなこんなで、人生の出会いの不思議をしみじみ感じている。

秋田の庭

ゴールデンウィークの前半は秋田の庭、後半は所沢の庭の手入れをしよう、と大雑把な予定をたてている。

秋田では好天にも恵まれ、丸4日間、気分よく作業ができた。父親から屋敷を引き継いで15年たつが、こんなに集中して作業をしたのは初めてである。

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いつも庭を7つのブロックに分けて作業をしていて、今回は、東側のブロックに集中的に手を入れることにした。

(上の写真は、玄関からみた東南の庭方向)

ちょっと気持ちにゆとりがある分、屋敷の測量と樹種などの調査に半日分の時間をとった。

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調べて分かったことの一つは、松、モミジ、ヒバ、ケヤキなどの高木の数が意想外に多かったことだ。その数ざっと100本。さらに西側にある土蔵の背後の杉林にも、数えてみたら100本の杉が植わっている。なるほど鬱蒼としていたわけだ。

こうして様子がわかったのは良いことだが、ではこれからどうマネジメントをしていくべきなのか、逆に、当惑の度が増してしまう結果にもなった。

これまでの管理計画を練り直さねば・・・、と思い始めている。