月別アーカイブ: 1月 2017

2度目の餃子パーティー

先週の16日が、卒業論文・修士論文の提出日、なんとその当日にゼミの餃子パーティーがあった。会場は大学のカフェテリアである。

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〆切当日にこうした催しをやるのは初めてだ。今回も卒論幹事の金梅さんが、準備を一手に引き受けてくれた。

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事前に皮や具の下ごしらえがちゃんとしてあるだけでなく、当日も、提出する卒論と一緒に、コンロ、鍋、作業道具、調味料のはてまで、すべて金さんが家から持参してくれたのだという。

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たいがい卒論・修論を提出するだけでも青息吐息のはずなのに、2つの仕事を何事もなかったようにこなしてしまう。なんとも凄い人である。

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さすがに2回目ともなると、われわれの作業スピードも格段にアップする。中国の餃子事情を聞いたりして、ワイワイやっているうちに、30分ほどで150個の餃子が完成してしまった。

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皮から手作りだから、食感といい味といい言い申し分なし。すっかり堪能してから、あらためて飲み屋に移動、お酒とおしゃべりもゆっくり楽しんだ。

こんなこともできるのかと目からウロコの楽しい一日だった。

一年半ぶりの那覇

2015年の8月に「不屈館 瀬長亀次郎と民衆資料」でやったあかり座公演以来だから、一年半ぶりである。

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よほどのことがない限り、滞在中に一度は沖映通りにあるジュンク堂によることにしている。モノレールの見栄橋駅からほど近い場所だ。

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お目当ては2階の沖縄本コーナー。ラインアップが素晴らしい。上の写真に写っている棚全部が琉球・奄美関係の本で埋まっている。ジャンルも多彩で、考古学の成果に始まり、琉球王朝時代を扱ったもの、戦前・戦中・戦後の沖縄の歴史や国際関係を対象とするもの、ことば、習俗、芸能、工芸、食文化、街歩きガイド・・・、重いものから軽いものまで、実に充実している。その大部分が地元の出版社の本だからまた凄い。

これだけ豊かな出版文化があるということは、もちろん琉球王朝以来の民度の高さを示してもいるだろうが、その一方で、過酷すぎる歴史のしからしむるところではないのか、とも思う。片端から読みたいのだが、残念ながらしばらくは時間がとれそうもない。

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沖縄では、ここ何年も観光地然としたところに近寄らなくなっている。その代わり、ちょっと時間がとれると、何でもない通りを歩いて、地元の人がいく普通のお店で食事をとる。

今回も感じの良い沖縄そばのお店にぶつかった。それで、次回もここにきてみようかな、などと考えている。

古市古墳群

年末のことになるが、あかり座公演にあわせて、宮崎充治さんが「ディープ大阪ツアー」を企画してくれた。武田富美子さんとの3人旅である。

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今回のテーマは古墳巡り。阿倍野橋から近鉄線で南下し、古市駅下車。手前にある道明寺駅まで、一駅分だけ歩く。(上は誉田八幡宮)

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そんなに長い距離ではないが、誉田八幡宮―応神天皇陵―古室山古墳―道明寺―道明寺八幡宮と、見どころ満載だ。(上と下は応神天皇陵)

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地図でみると、羽曳野市のこの周辺だけで大小30ほどの古墳が確認できる。仁徳天皇陵を中心とする百舌鳥古墳群とあわせて、世界遺産登録を目指しているらしい。(下は古室山古墳の後円部でとても見晴らしが良い)

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この日は晴れたり曇ったりを繰り返す怪しい空模様になったが、その分、応神天皇陵の山の端からこぼれてくる西日をみて、改めて歴史の厚みを実感したことだった。

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道明寺八幡宮は、初詣にそなえて大きな賽銭箱を設置、通路の砂利も新しくしているから、ひときわ清々しい雰囲気である。

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そんなこんなで、大阪情緒にあふれた歳末の気分とあかり座公演の無事終了にともなうホッとした気分、その両方を味わうツアーになった。

11回目の新春合宿

早いもので獲得研の正月合宿も11回を数える。今回から新しいプログラムが2つ加わった。

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1つは、3月28日(火)に予定されている「高校生プレゼンフェスタ」の予行演習だ。本番は「江東区深川江戸資料館」(江東区文化コミュニティ財団)の展示資料を使い、その場で“(仮)海外に伝えたい江戸のクール”を共通テーマにした演劇的プレゼンをつくる。今回は、そのシミュレーションをやってみようというのだ。

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天保年間の深川佐賀町の街並みを再現した展示会場をタップリ案内してもらったあと、合宿所に戻って5分間の発表をつくった。

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いまどきの高校生の生活と江戸庶民の暮らしではちょっと距離がありすぎやしないか、まして発表を創るとなると難しいのではないか、という危惧もでた。ただ、やってみると色んなアプローチができる。

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それで、大家さんが朝木戸を開けてから夜閉めるまで、長屋の人々の助け合いの暮らしぶりを描いた『初午の前』、タイムスリップした日英の若い女の子2人が、チョキ船の船頭や長唄の師匠から、自然と親しむ暮らしが現代につながっていることを学ぶ『今に生きる江戸の暮らし』、時代を隔てた2組の男女の生態を交互に演じて、果たしてどちらの暮らしがより豊かなのかと観客になげかける『シングルライフ ~今と昔~』という3本の発表ができた。

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これらの発表を、本番で展示解説をしてくださる深川江戸資料館の小張洋子さんにも楽しんでいただいた。高校生プレゼンフェスタの本番まではあと2か月、企画のイメージを資料館の方々とすり合わせる作業が、これからしばらく続くことになる。

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もう1つの新企画がオトナの「聞き書き甲子園」である。こちらは髙﨑彰、初海茂、三宅典子の各会員にそれぞれのライフコースを語ってもらい、その語りをもとに聞き書きグループが3本の演劇的プレゼンをつくるもの。

人に歴史あり。ひとは自分の人生のどこにポイントをおいて語り、聞き手はそれをどう受け止めて表現するのか。こちらのプログラムでも、時間の制約が作り手の集中力と緊張感をいやがうえにも高めて、実に興味深い3つの切り口のドラマが生まれたのだった。

プログラムが余りに充実していたせいだろう。帰りの電車でウトウトしてしまい、あやうく所沢駅を乗り過ごしそうになった。