日別アーカイブ: 2016/03/09

英国の学校訪問3 表現意欲

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Brixhamの港を見下ろす住宅地にあるヒューゼアム小学校(児童数293人)は、トーベイ地域の典型的な公立校である。昨年校長に就任したばかりというアダムズ先生の年齢は、40代前半あたりだろうか。総計60人のスタッフの先頭に立って、精力的に校内を駆け回っている。

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学校の玄関を入ると、そのままホールにつながる面白い校舎である。ホールの壁に大きく校訓が貼り出されていて、それを見ると「自分の行動と学びに責任をもとう」と書いてある。きれいなブルーの紙に、オシャレでカラフルな字体で書かれたポスターだとはいっても、こういう校訓をみると、なんだか日本の学校をおもいだしてしまう。

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ナーサリーからYear6まで、アダムズ校長が、全部の授業を案内してくれたのだが、どの授業でもゲストを紹介するだけでは足りず、しきりに生徒たちの間を歩きまわっては「よくやってるね」などと一人ひとりに声をかけている。Year3(8才見当)の授業では、子どもたちがタブレットを使ってエジプトの歴史を調べる様子も見せてもらった。

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きわめつけは、私のために休み時間をつぶしてアッセンブリーを開いてくれたことである。遠来の客が、このヒューゼアム小学校を見学してどう感じたのか、子どもたちにじかにコメントして欲しいというのだ。もちろん受けて立つしかないだろう。

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そこでとりあえず、①日本の学校と違ってベルの合図が一切ないこと、②校舎の掲示物がカラフルでかつ子どもたちの作品がいたるところに展示されていること、③子どもたちが生き生きと学びを楽しんでいるようにみえることなどを、ちょっとした日本語もまじえて話すことにした。

聴き手側の子どもたちの熱心さは相当なものである。「一語も聞きもらすまい」とばかりに集中して聴いてくれるし、こちらのジョークにもちゃんと反応してくるではないか。(写真は、タイタニック号のミニチュア)

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もっと驚いたのは質問タイムで、子どもたちの質問がいっかな途切れないのである。最初のうちこそ、おずおずと数本の手が挙がっただけだったが、「日本で人気のスポーツは?」「学校は何時から始まるの?」などという質問に順番に応えていくうちに、どんどん挙手の数がふえていき、最後は30本も、40本もいっせいに手が挙がるようになった。それも上級生、下級生を問わず、なのである。

これはさすがに日本の全校集会ではみられない光景である。子どもたちの表現意欲の旺盛さに感心したが、それを先生たちが後押ししている。ちゃんと応答することが相手にたいする最大のもてなしだということだろう。

アッセンブリーがはねた後、子どもたちの代表15人ばかりと記念撮影をして学校を後にしたのだが、このときもアダムズ先生にうながされて、子どもたち一人ひとりが私と握手をしにやってきたのだった。