価値発見力―岡田庄生さんのセミナー

第99回例会 025

獲得研のオープンセミナーで、いま注目の若手経営コンサルタント・岡田庄生氏(博報堂ブランドデザインコンサルタント ICU高校の卒業生)の講演をみんなで経験した。ワークショップを組み込んだ「価値発見力~つい買いたくなる商品の『価値』の見つけ方~」という講演である。

岡田さんによると、価値発見にむかうステップは、①具体的事実・行動から考える、②人の「気持ち」に変換して考える、③象徴的な一言に絞り込むの3つだという。

今回は、私に気を遣って「獲得型コンサルティング」という言い方をしてくれたのだが、推測するに、岡田さんの仕事の進め方のポイントは、企業の関係者が、自分の企業の価値を自分で発見することにあるようだ。

それで私たち参加者も、「夏の甲子園」「鍋料理」などを例に、その独自の価値をさぐっていく経験をした。また、コンテスト形式で「あげパン」のミニ広告づくりもやった。その場で、あげパンのいろんな広告文ができたが、なかでも「ふた口あげパン、ぐっと牛乳」が多くの参加者の支持を集めた。こんな具合で、終始笑いの絶えない、考える楽しさの横溢する講演会だった。

ご本人が長い時間をかけて到達したであろう知見を、参加者が短い時間で追経験できるように工夫している。みごとなものである。

岡田さんの私への気遣いが、もう一つあった。私がICU高校の卒業アルバムに書いた一言コメント「今 見ヨ イツ 見ルモ」(柳宗悦 心偈)を、わざわざデータにして取り寄せ、スライドで見せてくれたことだ。柳は「一切の真なるものは、今見る時にのみ、残りなく、その姿を現してくれる。それは即今に見ることであり、真に見ることは、この即今以外の出来事ではない」と解説している。すっかり忘れていたが、あの頃は、柳のこの偈をよく書いていたのだった。

来年1月に徳島あかり座公演が予定されているので、早速、岡田さんから学んだ「3つのステップ」を応用してみようと相談している。徳島大学の留学生や市民の方たちと獲得研のメンバーのコラボで、「多文化共生のまちづくり」のビジョンを演劇的プレゼンテーションで表現する試みである。

さてどんな風に展開されるのか、これもまた見ものである。

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