日別アーカイブ: 2015/04/13

早稲田大学で公開研究会

卒業式前に工事の柵がとれ、広々きれいになった

卒業式前に工事の柵がとれ、広々きれいになった

土曜日に、戸山キャンパスで「地域実践からみる実践研究の必要性と方向性」と題する公開研究会があった。6月にある国際理解教育学会(JAIE)の特定課題研究に向けた準備会合だ。今回の、コーディネーターは早稲田大学の山西優二先生である。

定住外国人の地域参画を積極的に促している「武蔵野市国際交流協会」、地元企業などの協力で年間29トンの食品ロスをなくしている「フードバンク岡山」、日本で3番目のフェアトレードタウン認証を目指して活動している「逗子フェアトレードタウンの会」の取り組みは、どれも創意的で面白かった。

16階の会議室からの眺め

16階の会議室からの眺め

これまでやってきた名古屋の椙山女学園大学附属小学校や尼崎小田高校の公開研究会では、実践研究の主要な担い手を教師ととらえ、当事者研究としての実践研究を「課題設定―実践プランの作成―実践―振り返り―実践報告・論文の執筆―課題設定」という循環構造で考えてきた。

では地域研究では、実践研究の担い手をだれと規定するのか、それと関連して、実践のコミュニティと実践研究のコミュニティの異同をどうとらえるのか、また地域実践の中で生まれる知見をどう共有・言語化・発信するのか、などを明らかにする必要がありそうだ。

早大研究会 015

フロアから、草の根の市民運動の熱心さはみとめるが、その一方でファシズムにからめ捕られるようなある種の危うさも感じているというコメントがでて、そこからひとしきり議論になった。少し広げていえば、実践コミュニティの脆弱性、市民社会の脆弱性をどう克服するかということだろう。

これに関連してシンポジストから、自分たちの活動がどの方向に向かうベクトルをもつものなのか意識したり、活動の意味を客観化する作業をしたり、メンバーが自由に語り合う場をもったりすることが必要だという意見があった。もともと当事者研究としての実践研究の立脚点は、自己の実践を相対化する契機をどう組み込むかということにある。そろってそこに触れてもらえたという印象である。

井ノ口貴史先生の案内で委員会のキャンパスツアー

井ノ口貴史先生の案内で委員会のキャンパスツアー

それで、6月の研究大会にむけて、学校教育実践と地域実践とのつながりをより明瞭に意識できつつある、と感じたことだった。