月別アーカイブ: 2月 2014

雪害その後

実に手際よく撤去が進んだ

実に手際よく撤去が進んだ

10日以上たつのに、庭にも道路にもまだ雪が残っている。最初は30年ぶりの大雪ということだったが、翌週のニュースで45年ぶりということになった。山梨の果樹農家や埼玉の養鶏農家の被害の大きさを知るにつけ心がふさがる。

カーポートの方はきれいさっぱりなくなった。お隣も撤去したので、なんだか空が広くなり、ここに越してきたときの光景が甦った。それで半分は、もう再建しなくていいという気分になっている。

雪かきの合間にこれまで話したことのない人とずいぶん立ち話をした。とくにカーポートが大破した人とは、お互いヒドイことになりましたねえ、などから始まって話が長くなる。

大雪の翌朝、近所を通ったら、カーポートの屋根が真っ二つ折れて、車の上におおいかぶさっている家があった。ご夫婦で雪をとかす放水をしている。ご主人が、庭にお父さんの形見の鉢植えをとりにいったら、背後でドスンと音がしたという。きっと雪が落ちたんだろうと思って戻ってみたら、間一髪、さっき通ったばかりのカーポートがこんな具合になってたんです、と話してくれた。ほんの8時過ぎのことらしい。

それで、わが家の被害がそんなに大ごとでないことがわかった。ざっと歩いただけで、25件ほど倒壊を確認したから、実際の数はもっと多いだろう。

もうひとつわかったのは、高齢化の進行具合だ。雪かきに早くとりかかる通りと遅い通りの違いがはっきりしている。私のところは2街区だが、同じ2街区でも、新住民の多い西の端のあたりは雪かきのスピードが断然早い。逆に、東にあたる1街区の方が、このあたりより早く住宅ができただけあって、高齢化が進んでいる印象だ。

もともと新興住宅地だから、近所付き合いが淡泊で、その気安さがまたいいところでもある。ただ、こんな非常時になると連帯感のようなものが生まれ、色んな知恵を持つ人がアドヴァイスしてくれるのでありがたい。

車の屋根を修理するので、ディーラーが引き取りにきてくれることになった。修理の依頼が殺到しているらしく、1週間はかかります、と言われている。

3年のゼミで懇親会

聴講した丸山くんと二人に大きなケーキが・・・

聴講した院生の丸山くんと二人に大きなケーキが・・・

3年生のゼミの打ち上げだった。年内に飲み会をやることが多く、授業が全部終わったこの時期にやるのは珍しい。日本酒党が多いのも結構なことである。熱燗を酌み交わしながら、4時間ほどかけてこの日参加した全員と語りあった。

渡部ゼミだと思っていたら、学生は“わたじゅん”ゼミと呼んでいる。「え、知らなかったんですか。1年生のときから“わたじゅん”先生でしたよ」と聞いて、ほうと思った。そういえば、ムードメーカーの稲毛里佳子さんが「わたじゅん先生!」といって研究室を訪ねてきていたことを思い出した。うかつである。

ゼミのテーマは「教育における身体表現の可能性」だ。普通教室と多目的ホールを行き来する実験的な性格のゼミである。ウォーミングアップ・アクティビティやドラマ技法を年間で60種類ほど経験する

もともと、公の場でのコミュニケーションに苦手意識をもっている学生が多く、彼らにとっては学期初めのスピーチが緊張ものらしい。まずは「表現者としての自分」がどう変わっていくのか、自分の内面の変化とお互いの関係性の変化に目をむけて、それを分析・記録していくよう促している。

後期には学生同士でファシリテーションにも挑戦する

後期には学生同士でファシリテーションにも挑戦する

経過をみていると、いくつか大きなうねりがある。黄金週間明けになると周囲に対する警戒心がとけて、スーッと自分を出せるようになるし、学期末までには、お互いの表現や個性を楽しむ余裕もでてくる。変化を実感するのは就活シーズンになってからで、面接を恐れなくなった自分を発見して驚くことになる。

寄せ書きでも、「最初は楽しく参加しているだけでしたが、次第にこの授業の教育的意義というものを考えられるようになり、自分で成長したことを実感しています」という具合に、自分がどう成長したのか、口々に語っている。

帰りの電車で、村岡宗一郎くんが「変わらなきゃと思っていた自分と、ゼミの履修がぴったり重なった感じがします」と話してくれたが、たしかに内発的動機なしに、そうそう人間は変われるものではない。どうもこのあたりにゼミの盛り上がりのポイントの一つがありそうに思う。

油断―大雪の被害

余りの忙しさで、しばらくブログに向かう余裕がなかった。

湿った雪の重さを屋根の一点で支えている

湿った雪の重さを屋根の一点で支えている

今朝2階の窓をあけて、はじめてカーポートの異変に気づいた。片流れの屋根が、いつもと反対側に向かって傾いているではないか。とりあえず外から全貌を知りたいと思ったが、落雪が多くて、玄関をでるのさえ一苦労というあり様だ。

母屋に異常はないが、カーポートの柱が完全にひしゃげ、かろうじて車の屋根がつっかえ棒の役をしている。大量の雪をのせた屋根の先端が、ほとんど腰の辺まで折れ曲がっているから凄い。なんだか、一晩で大きな犬小屋でもできたような具合である。そこにプリウスがすっぽり収まっている。手遅れではあるが、とりあえず降ろせるだけの雪はおろした。

お隣りの被害も似たようなものだが、ワンボックスカーの屋根が高い分、それが支えになってカーポートの屋根も高い位置で止まっている。

ここに越してきたばかりのころだから、もう30年近くまえだが、やはり大雪があり近所中の雨どいが曲がって、屋根屋さんが住宅地を駆け回ったことがあった。それ以来の大雪ということになるが、おそらく被害はもっと大きいだろう。地域のエクステリアの業者に電話したら、もう15件ほど依頼があり、身動きがとれないという。

先週の大雪でも大丈夫だったから、と油断したのがいけなかった。千葉に住む妹から「だからいったじゃない。積もりきらないうちにとりかからないと・・・」といわれた。さすが雪国育ちである。ご近所の新潟出身の方も、やはり夜中に手当てをしたという。

昨日の夜半まで仕事をして寝についたが、異変に気が付かなかったところをみると、どうも3時を過ぎてからの出来事らしい。業者もきてくれそうにないから、わが家のカーポートは、とうぶん、近所に「油断大敵」を知らせる立体看板の役割を果たすことになる。