10日以上たつのに、庭にも道路にもまだ雪が残っている。最初は30年ぶりの大雪ということだったが、翌週のニュースで45年ぶりということになった。山梨の果樹農家や埼玉の養鶏農家の被害の大きさを知るにつけ心がふさがる。
カーポートの方はきれいさっぱりなくなった。お隣も撤去したので、なんだか空が広くなり、ここに越してきたときの光景が甦った。それで半分は、もう再建しなくていいという気分になっている。
雪かきの合間にこれまで話したことのない人とずいぶん立ち話をした。とくにカーポートが大破した人とは、お互いヒドイことになりましたねえ、などから始まって話が長くなる。
大雪の翌朝、近所を通ったら、カーポートの屋根が真っ二つ折れて、車の上におおいかぶさっている家があった。ご夫婦で雪をとかす放水をしている。ご主人が、庭にお父さんの形見の鉢植えをとりにいったら、背後でドスンと音がしたという。きっと雪が落ちたんだろうと思って戻ってみたら、間一髪、さっき通ったばかりのカーポートがこんな具合になってたんです、と話してくれた。ほんの8時過ぎのことらしい。
それで、わが家の被害がそんなに大ごとでないことがわかった。ざっと歩いただけで、25件ほど倒壊を確認したから、実際の数はもっと多いだろう。
もうひとつわかったのは、高齢化の進行具合だ。雪かきに早くとりかかる通りと遅い通りの違いがはっきりしている。私のところは2街区だが、同じ2街区でも、新住民の多い西の端のあたりは雪かきのスピードが断然早い。逆に、東にあたる1街区の方が、このあたりより早く住宅ができただけあって、高齢化が進んでいる印象だ。
もともと新興住宅地だから、近所付き合いが淡泊で、その気安さがまたいいところでもある。ただ、こんな非常時になると連帯感のようなものが生まれ、色んな知恵を持つ人がアドヴァイスしてくれるのでありがたい。
車の屋根を修理するので、ディーラーが引き取りにきてくれることになった。修理の依頼が殺到しているらしく、1週間はかかります、と言われている。