新春合宿

新春合宿 13年ン 014

獲得研の新春合宿(1月4日―5日)があった。ことしで7回目。時間を気にせず、夜中までおしゃべりできるのが合宿のいいところだ。ディスカッション漬けの2日間をすごすたび、「いよいよだなあ」と新しい年のはじまりを実感する。

ドラマ教育30年のキャリアをもつ林久博先生(成蹊小学校)のワークショップが新鮮だった。糸繰り人形・オズワルドの動きを全身でまねたり、伝言ゲームを楽しんだりしながら、いろんなアイディアを教えてもらった。

「ぞうさん」の研究

「ぞうさん」の研究

林さんは、いつも一日のはじまりを楽しく、と心がけているらしい。ワークショップになると、ふだんの物静かな口調が一変し、変幻自在に声や表情を使いわける。林さんをみていると、やる気スイッチならぬ役者スイッチというのが、ほんとにある気がする。さぞかし楽しい教室なのだろう。

新春合宿では、毎年“獲得研のいま”を確認する。研究のミッションが何で、研究がどこまできたのか、これからどこに力点をおくのか、みんなで考えるのだ。

獲得研がやってきたのは、獲得型学習システムの開発と普及にかかわる研究のすべてである。学習モデルをつくる、学習ツールとしてのアクティビティを整理・体系化する、アクティビティの効果的な活用方法をさぐる、研究成果を公刊する、普及のためにあかり座公演をする、教師研修プログラムをつくる、というもの。

これらを同時進行でおこなうということは、基礎研究と応用研究を同じチームが担当するようなものだ。道のないところに道をつける研究だから、途方もなく時間がかかる。その分、やりがいもある。

第3巻の企画をねる

第3巻の企画をねる

共同研究8年目ともなると、研究コンセプトの共有が進み、ディスカッションがどんどん刺激的になる。実践事例を間にはさんで、小学校から大学までの教員が、一緒にディスカッションするのは楽しい。

それでなくとも「変さ」値の高い、柔軟な発想をするメンバーの集まりだから、いろんな視点が交錯して容易に議論が収束しない。暗礁にのりあげたり、袋小路に迷いこんだりと「わや」になる。

わたしは、そうした混沌状態が大好きだ。混沌をくぐって、パーッと視野が開けたとき、いったい何が生まれてくるのか、それを考えると、できるだけ長くカオスにひたっていたい気さえするのだ。これぞ共同研究の醍醐味である。

昨年は、出版事業が中休みの年、外部の専門家を招くなど、腰を落ちつけて研究できた。今年は、異文化間教育学会34回大会の運営、中高生プレゼンテーション・フェスタの開催など、新企画が目白押しのうえに、シリーズ第3巻の出版準備も本格化する。

走りながら考える時間がふえるということだが、どうしてか、もう一段あるいは二段、これまでより研究の深化がみられるだろう、という予感がする。

注)「変さ」値: 変わり者の度合いをしめす獲得研用語。偏差値のもじり。客観的基準というものはなく「いやいや、○○さんの方が、私よりよほど「変さ」値たかいですよ」などと、謙遜する時によく使われる。

 

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