日別アーカイブ: 2012/11/06

冬じたく

庭づくりときけばどこか風雅なひびきがのこるが、わたしにとって生家の庭の手入れは、エクササイズである。またたく間に繁茂する樹木との格闘だからだ。

日曜にようやく雨があがった

庭づくりは、マネージメントでもある。忙しい東京暮らしとあって、手入れにつかえる時間も労力もかぎられる。いきおい、作業効率と美意識とのせめぎあいがおこり、たえまない妥協の産物として庭の景色ができあがっている。

かつては父親が1年中手入れを欠かさず、専属の庭師のようにいつくしんでいた。わたしの場合は、パートタイマーの庭師で、おまけに高所恐怖症の気まであるから、いかんともしがたい。

この週末は、東京大学の大学院で航空宇宙工学を専攻している甥の昌道くんが手伝ってくれた。おかげで作業効率が飛躍的にアップし、10数年ぶりに鋏をいれた木もある。背後の杉林でも何本かチェーンソーで間伐したから、庭がずいぶん明るくなった。

昌道くんは、推進力の研究が専門で、羽根のないロケットでどう空気をコントロールできるのかを研究している。やがて帰還(再使用)可能なロケットが開発され、宇宙開発に大変革がおきるかもしれない、そんなことを想像するだけでたのしい。

庭づくりのなぐさめは、散髪にいくのと同様、成果が目にみえることだ。ただ残念ながら、髪があっという間に伸びてしまうところも似ている。庭で大量にでる切枝の始末が一仕事なのだ。