日別アーカイブ: 2012/10/09

教育における演劇的知・再考-日本教育方法学会48回大会

週末の2日間、日本教育方法学会・第48回大会(福井大学)に参加した。研究大会でラウンドテーブル「教育方法のトポロジー」をはじめて5年目。共同研究者が11人になり、いまや運営は阿吽の呼吸ですすんでいく。なによりディスカッションが刺激的だ。

キャンパスはえちぜん鉄道で10分ほどのところ

ことしは「教育における演劇的知・再考」というテーマで、基調提案をさせてもらった。「教育における演劇的知」はもともと2001年に提起した概念だが、その内実はいまもゆるやかに変容している。

ポイントの一つは、個人の選択的行動から社会的エートスまで、また学習スタイルから人間存在の特質までを見通す視座として、概念の射程をのばしてきたことである。表象、実践、分析という三層構造で、演劇的知を定義するようになったこともそうだ。この10年の模索を、そろそろ活字にしなければと考えている。

フリーディスカッションで広島大学の深澤広明先生が提出したプリント「演劇の知」(日本教育方法学会編『現代教育方法事典』所収)を読んでおどろいた。中村雄二郎-吉本均-竹内敏晴-そして私の主張を手際よくもりこみ、研究史をみごとに整理している。2004年に発表されていたと知って、不明をはじた。

福井市内-山の斜面に朝霧がかかる

自由研究発表での獲得研メンバーの挑戦がめざましい。武田富美子先生「コミュニケーションをはぐくむドラマの手法2-教科の授業として-」では、教師養成(国語、理科、英語)にドラマ技法を取り入れた多面的な事例が報告され、青木幸子先生「ドラマ手法を用いた古典教材のレッスン-「伊勢物語・筒井筒」-」では、大学生が古典の世界を身近にとらえていくプロセスがダイナミックに語られた。

ホテル横の中央公園がマラソンの出発地

今回は、たまたま学会の開催期間と、桑田佳祐のコンサートや福井マラソンが重なり、ホテルの確保がたいへんだった。初参加の小菅望美さんなどは北陸トンネルをこえて敦賀から通ったというから、思い出深い大会というほかない。